本格的に焙煎を誰かに教えるのは初めてですが、日々、「焙煎を教えるのは難しいなぁ」と感じています。
焙煎に影響を与える要素って、あげるときりがないのですが、
気温、湿度、気圧、生豆の温度や鮮度、生豆の個性、焙煎機の性質、蓄熱度、ダンパーの開放度、焙煎機の年齢、ダクトの通煙性、焙煎室の通気性、広さ、火力の強さ、タイミング・・・。
まだまだありそうですがこれくらいでやめておきます。
焙煎士はこうした中で少しでも理想の焙煎に近づけるために、上に記したようなことを細かく数値化し、記録して、試行錯誤しながら焙煎をコントロールできるように努めます。
データがある程度蓄積されていけば、「ああ、この豆はこのタイミングでこれくらいの火力をいれると、こんな風になるのだな」といった傾向は見えてきます。
ですが、ここで注意しないといけないのは、僕らが知ることができるのはあくまで「傾向」なんですよね・・・。
あくまで私感ですが、焙煎は抽出に比べてその「傾向」があてにならないような気がしています。
むしろ、「その瞬間に起こっていることに五感で対応していく」ということの方が、より求められるんじゃないかなぁ。
いや、両方大事なんですけれどね。
極端に言えば、焙煎をしている当人の対応力が最優先されるべきであって、他の誰かが作り上げたプロファイルを無感覚に流れ作業のようにこなしているだけになってしまうと、あまり焙煎をやる意味がなくなってしまうんじゃないか、と。
工業製品じゃないんだから。
では、焙煎を突き詰めようとする人にとって必要なこととは?
まずコーヒーへの深い愛情と探究心(良いコーヒーとは何か?という問い)。
それから(その人の五感は仕事以外の時間も培われているので)、どういった生活をしているか、どんなものを食べているかまで意識的でいること。
ってことになるのかな?
なんかまとまりが悪くなっちゃいましたが、要するに焙煎に関してぼくが教えることができるのは「傾向」と「焙煎機の操作方法」くらいかなぁ、と(笑)。
がんばってください、tatsuyaさん(笑)。
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