2018年1月31日水曜日

先日、「COFFEE&People」というイベントを開催しました。




お集り頂いたロースターさんは

COFFEE COUNTY(久留米)の森さん、
COFFEE UNIDOS(糸島)の田中さん、
3 CEDARS COFFEE(大分)の三杉さん、
KARIOMONS COFFEE ROASTERS(長崎)の伊藤さんの方々。


オーナーさんたちはそれぞれ産地まで赴き、農家さんから直接コーヒー豆を買付けされています。

「COFFEE&People」は、「人」にフォーカスしたイベント。
BASKINGを含めたロースター5店舗のコーヒーを飲めるだけでなく、「STANDART」ディレクターのToshiナビゲーターによるトークセッションも行われました。

どうしてこういったスタイルのイベントをしたのか?

コーヒーって、極論を言ってしまうとオートメーション化させるほうが効率がいいんです。
焙煎にしろ抽出にしろ、データを集積してベストな味をAIに導き出してもらった方が、安定して美味しいものができやすい。

でも、一方でコーヒーって「人」が紡いでいくものだと思います。
まず「農業」であるし、お店に来るお客さんも「完璧に美味しいコーヒー」を飲みに来ているというよりは、コーヒー屋さんの人柄だったり、哲学などに惹かれてお店に来ていることが多いような気がしていて、これは普遍的でこの先も変わらないことじゃないでしょうか。

そしてコーヒー屋である僕らも産地に行く理由としての最初のきっかけは、

「自分たちの焙煎するコーヒーは、どんな人によってつくられているのか、どういった背景があるのかを知りたいから。」

買付けを始めた今だと、

「生産者との関係性が品質にも大きく関わってくるから。」

やはり「人」の存在を強く意識しています。

今回の「COFFEE&People」はそういった部分をお客さんと共有できたらいいな、というところからスタートしました。

「ロースターたちによるトークセッション」という時間を設けたのもそのためです。

企画の準備はほぼスタッフのToshiに任せました。
「Standart」の仕事で忙しい中、スケジュール、冊子作成、会場設営、参加ロースターさんたちへの連絡など駆け回ってやってくれました。

当日は、一日を通して100人くらいの方が来てくださいました。

「5人が「渾身の1杯」を同時に淹れた後、Toshi司会による5人のトークセッションをする」 というのを1セッションとし、それを3セッション行いました。

事前にある程度、どんな質問をするかはToshiから聞かされていましたが、正直自分たちの想いを伝えることができるか不安もありました。

でも、始めのうちは少し緊張した空気感があったものの、Toshiの司会が良かったのか、徐々にロースターの皆さんの肩もほぐれてきて、それぞれの想いを語ってくれるようになり、とてもいい雰囲気になっていきます。

トークセッションって、すごく面白いな、と思いました。

音楽の「ジャムセッション」のようで、それぞれがアドリブで話すからこそ生まれるリズム感があったり、思ってもいない話題が出てきたり、みんなが共鳴し合っている瞬間を感じたり・・・。

僕自身も、他の人の話を聞いてすごく共感していたり、心のどこかで感じてはいたけれどまだ「言葉」にはなっていなかったようなことを話し始めたり。

不思議に楽しい時間でした。

実を言うとトークセッション終了後お客さんから「とても面白かった!」と聞くまでは、自分たちの話を楽しんでもらえているか、どうも自信がありませんでした。

というのは、「コーヒーの産地での話」って、かなり玄人向けのトピックだと思うんですよね。
決して一般的ではない。
なのにこんなにたくさんの人が集まったってこと自体が、ぼくはすごいなぁと思うわけです。
福岡という街の特性でしょうか?
そして、このレベルの話に興味を持ってくれる人がこれだけ多いというのは、大きな希望だと思うのです。

僕たちコーヒー屋にとっても、コーヒーの生産者にとっても。
「消費者」と「生産者」の距離が縮まって行く。
美味しいコーヒーが当たり前になっていく。
いい循環が始まる。

もちろん、このような状況になっているのは、先人たちのお陰です。
「スペシャルティコーヒー」を誰も知らないところから始めたたくさんの先駆者たちがいてこそです。
その地盤があって今、また面白い時代になってきている。
そんな予感を感じずにいられない一日でした。












うちのスタッフも全力でサポートしてくれました。ありがとう。





〜協賛やお手伝いの御礼〜


コーヒーだけでなく、「Kalita」さんが協賛してくださったのでKalita Tsubameシリーズの販売、Bean to barの「Minimal」さん協賛のカカオチョコレート、「紺青」さんのサンドイッチなども販売し、どれも本当に好評でした。



また、冊子のイラストを書いてくれた井上さん。結局ボランティアで一日受付をお願いしてしまいました。


素敵な写真を撮ってくださったのはBASKINGのお客さんの大久保さん。
いつも本当にお世話になりっぱなしです。

皆様、本当にありがとうございました。

さて、今はイベントの余韻を感じながらも、次の「COFFEE&People」について作戦を練っているところ。

楽しみにしていてくださいね!!























2018年1月8日月曜日

Sabadiのチョコレート


お店で、新しいカカオチョコレートの販売を始めました。

以前のブログでも書きましたが、僕はカカオチョコレートが大好きなので、見たことのないものがあればとりあえず買って食べてみます。

その中でもやっぱり「DOMORI」が最高でしたが、最近、面白いカカオチョコレートに出合えました。

イタリア・シチリア島で作られている「Sabadi」

僕がこのチョコレートにはじめて出合ったのは、北海道を旅行していた時でした。
立ち寄ったワインショップで、たまたまついで買いしたのがこの「Sabadi」の【The Quality Of Life】シリーズ。

「生きていくうえでたいせつなもの」というコンセプトで作られるこのチョコレートは、洗練された味わいのDOMORIとはまた違った、素朴さの中に複雑な果実味を感じられるものでした。

まず、特徴的なのが食感。ざくざくとした、カカオを歯ですり潰しているような感覚がたまりません。
砂糖も大粒で、しゃりしゃりとした食感があります。

風味、香りも素晴らしく、ハーブ・スパイス・果実エキスなど珍しい素材のものが使われている割に、クセがなく食べやすい。


Qualita della Vita [The Quality Of Life] 

左から、
【Youth】(カカオ62%、アサイー、ブラッドオレンジ、ぶどうエキス、緑茶エキス)【Leisure】カカオ68%、天草、インド人参、チョウセンゴミン)
【Optimism】(カカオ66%、かぼちゃの種、朝鮮人参)
【Sex】カカオ65%、マカダミアナエキス、コーラナッツ)

あと、パッケージのデザインセンスがやばい。ギフトにもおすすめです。


こちらはまた別のシリーズ「SICULA TERRA」。シチリアの大地を意味し、シチリアの柑橘(ピール)と野生のハーブを組み合わせたもの。

カカオ豆はエクアドルで無農薬・有機栽培で収穫されたもの。
砂糖はフィリピンまたはパラグアイで無農薬・有機栽培されたサトウキビで作られたきび砂糖を使用。
スパイス、フルーツなどの風味漬づけに使われる素材も、無農薬・有機栽培。


素材良し、技術良し、風味良しの素晴らしいカカオチョコレートです。

是非、コーヒーとのペアリングで味わって頂きたいと思います。

BASKING COFFEEのオンラインショップ
(こちらのチョコレートは店頭販売のみです。ごめんなさい)