タラス2日目の朝。
清々しい朝である。
「気候がいい」って、気持ちよく暮らすうえでかなり大事な要素だと思う。
テラスで朝食をとるのも、大好きな時間。
ちなみに、コスタリカの朝食は「Gallo Pinto(ガジピント)」というのが一般的。
これに、こっちでよくとれるアボカドやパパイヤ、バナナなどの果物をよく食べる。
Kazuomiは通訳、ドライバーだけでなく、シェフでもある。最高です。
この日は周辺の農園の豆をサンプルローストし、カッピングをすることになっている。
ウェストバリーという地区のほうにも、サンプルがいくつかあるとの情報が入ったけれど、スケジュールのタイミングが合わず今回はタラス地区のみに絞ることにした。
ロブレスさんたちが共同出資して建てたラボで、サンプルを焼かせてもらう。
はじめ、僕たちだけではサンプルロースターの扱い方がわからず、1時間ほど手間取っていたが、“テクニシャン”と呼ばれる青年が突如現れ、一瞬で万事解決。
7サンプルほど焙煎しカップをとった。
初めて触るサンプルローストも難しくて、なかなかうまく焼けなかったなぁ。
日々勉強です。
カッピングをしているとNordic Approachのマリアネーラが登場。去年と同様、一緒にカッピングをすることに。相変わらずコスタリカ人だけあって、産地の情報量がすごい。
その後もう一度ロブレスさんのベネフィシオへ向かい、今年の買付けについて、話をした。
今回、僕が彼らにお願いしたのは、こんな感じ。
「今年は20袋買うので、6袋は去年と同じダブルウォッシュト、6袋はイエローハニー、6袋はナチュラル、残りの2袋は新しい試みのものをやりたい」と、かなり無理を言ってみた。
すると、「いいよ!」
と二つ返事でOKしてくれた。
と二つ返事でOKしてくれた。
ロブレスさんとしては、これだけ品質やプロセスにこだわってくれるバイヤーはあまりいない。それでこそ自分たちにとってもやりがいができるし、成長できる、と。
さらに、「今まで、バイヤーはよく俺たちのところに来ていたけど、一人で来るやつは初めてだ。ほとんどの場合、中間業者が一緒にいて、彼らは俺たちが提示した価格に相当にマージンを上乗せして、その金額をバイヤーには伝えない。
これは俺たちにとっても、バイヤー達にとっても、あまり嬉しいことではないよね。
これは俺たちにとっても、バイヤー達にとっても、あまり嬉しいことではないよね。
君のようなバイヤーがこれからきっと増えてくるだろうと思うし、増えて来てほしいな」
と言っていた。
取引きをするときには、中間業者はいた方が良いことのほうが多い、と個人的には思う。
でも、これからの時代というのは、中間業者であれロースターであれ、顧客に対し、透明性をどこまでも高めていくところに「信用」が集まり、会社として成長していくのだと思う。
ロブレスさんたちと別れを告げて、マリアネーラのお父さんの農園を見せてもらったあと、Kazuomiと空港へ向かった。
今回も収穫があったなぁ(農園だけに)。
コスタリカに来るまでは、お金もかかるし、出張中は焙煎もできないし、移動も大変で、来るのは2年に一回にしようかな?なんていう考えがよぎったりもした。
だって、極論メールのやりとりだけでコーヒー豆の注文ってできちゃうんですよ。
それが一番コストがかからない方法。
それをやらないのは、ここに書いたように、実際に生産者に会いに行くことでしか見えてこと、わからないことがたくさんあるから、です。
とまぁ、こんなことができるのも、いつも全力でサポートしてくれるコスタリカの仲間や、支えてくれる日本にいる仲間のおかげですがねー。
今回もたくさんの方のおかげで、すべて上手くいきました。ありがとうございます。
今回もたくさんの方のおかげで、すべて上手くいきました。ありがとうございます。
倉庫では、BASKING COFFEEの麻袋を飾ってくれている。 |
コーヒーチェリーの収穫が終わり、計量しているところ。 |
商談成立! |
1900m地点。手前にいるのがKazuomi。 |
自分の子どもを見つめるようにコーヒーの木を見つめるロブレスさん。 |
〜Epilogue〜
Kazuomiと空港で別れを告げ、またまた長い空路の旅へ。
サンホセからロサンゼルス、東京、そして福岡。
・・・のはずが、サンホセ―ロサンゼルスの飛行機が遅れて、なんと乗り継ぎができず!
ロサンゼルスの空港で夜中の12時に、立ちすくむ。
幸い、次の東京行きの便と東京―福岡の便はANAが発券してくれた。
ただし、次の便は翌朝の10時。
10時間の耐久読書が始まる。
東京に着くと、今度は雪のため福岡行きの飛行機が欠航。
成田空港で寝袋だけ渡され、空港内で一泊するはめに。するめを食べて過ごす。
翌朝の10時に発つはずの福岡行きの便が12時に変更され、それから12時になったと思ったら、また13時に変更され・・・。
このまま一生帰れないんじゃないかと思い始めたときにようやく飛行機の出航が決定。
長かった。
ただ、早朝に空港から外に出たときの、真っ白な雪景色と冷たい澄んだ空気が最高で、
“旅”が時にもたらせてくれるある種の陶酔感のようなものを噛み締めていた事を、今も思い出す。
空港で一夜明かした後、コンビニでお湯をもらってコーヒーバッグでコーヒーを飲むという・・・。 しかしこんな手軽に幸せになれるアイテムってなかなかない。 |
今回買い付けたコスタリカ「Los Robles2018」は6,7月頃にお店に届く予定です。
どうぞお楽しみに。