2021年4月12日月曜日

BASKING COFFEE 春日原店ができるまで

 

410日、BASKING COFFEE春日原店が無事にオープンを迎えることができました。


いつも支えくださる皆様のおかげです。ありがとうございます。


ここでは、オープンに至るまでの経緯(というよりdirector Toshiのストーリーかな?)を少しお話しますね。


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春日原店directer・室本寿和(Toshi)と店主エノハラのストーリー


室本夫婦とはもう長い付き合いになる。

特にToshiに関しては、僕がコーヒーをやり始める前からの仲だ。

(僕らの出会いについては以前ブログに書いているのでそちらを読んでください)

新メンバー「Toshi」について



遡って10年前、福岡で翻訳の会社に勤めていたToshiは、オランダの営業所に海外赴任することになる。

当時僕はコーヒー屋で修行中の身であった。


それから3年が過ぎ、僕は独立に向けて会社を退職し、コーヒー産地の旅に出る。中南米を周ったあと、北欧へ行く道すがら、Toshiがいるオランダへ立ち寄った。


久しぶりに会う二人の話は尽きなかったが、ある時ふと、こんな会話になった。


Toshiは海外で仕事して、こんないい感じの家に住めて、なかなかいい人生やん」


僕がそう言うと、彼はどこか納得いかない表情で、


「悪くないよ。この生活も悪くはない。でも何かが足りない気がする」


と言った。


Toshiはこう続ける。


「お前が羨ましいとも思う。帰国したらコーヒー屋やるんよね。応援するよ」


その後、彼と分かれて北欧を旅したのち、僕は帰国し、その通り「BASKING COFFEE」を開店させた。


さらに数年後、Toshiからメールが届く。


「今、スロバキア発の『STANDART』っていうコーヒーマガジンの手伝いしてて。

近々日本版を出したいらしくて、それの編集長をやらないかって誘われてる」


「すごく悩んだんだけど、今の仕事を辞めてSTANDARTをやることに決めた。だから日本に帰ってくる」


ずっとコーヒーを好きだったToshiが、ずっとやってきた翻訳の仕事を活かしてコーヒーマガジンを編集する。


すごい巡り合わせだなと思った。こんな風に人の人生の点と点は繋がってゆくんだな。


それからToshiSTANDARTの日本版編集長として、活動開始。


STANDARTの仕事にも慣れてくると、Toshiは時々、BASKING COFFEEでもバリスタとして働くようになる。「もっとコーヒーを理解したい」という理由からだった。


コーヒーをやる前からの友人と、紆余曲折を経てここでまた一緒に仕事をすることになるなんて、人の縁というのは不思議だ。


最近になって、Toshiが調子に乗ったことを言い出した。電話ミーティングか何かの時だったと思う。


「やっぱり自分でコーヒー屋やってみたいっていう夢がずっとあるんよね。もちろん今のSTANDARTの仕事には満足してるし、やりがいもあるんやけど。」


話しながらだんだん熱くなってきたToshiは、妄想を膨らませてゆく。


「できればうちの近所とかで、公園とかが近くにあるところで、コミュニティの一部になれるような店をやりたいんよね。」


「いいね、やろうよ。面白そう」

僕が間髪いれずにそう答えると、Toshiは急に真剣な表情になった。


「え、まじで?」


「うん、まじで」


それが今のお店が生まれるきっかけだった。


数か月後、僕達はたまたま見ていた物件募集の一覧からこの物件を見つけた。


場所は、まさに彼がやりたいと言っていたエリアだった。こりゃあ、やるしかない。


ここからまた、Toshi、そして室本一家の新しい物語が始まる。


初心を忘れるなよ。


〜オープン前日の風景〜









内装は今回も千早のお店をお願いしたearly birdさんに。


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最後に、トシが創ったBASKING COFFEE kasugabaruのお店のコンセプトを載せておきます。



「コーヒーで街への愛着を育む」


子育て世代がコーヒーを通じて繋がり、お客さん同士で自然と話が生まれる、おいしいコーヒーがあってリラックスできるコーヒー屋。


コーヒーで繋がりを作る。

コーヒーで暮らしを豊かにする。

コーヒーで地域に貢献する。

コーヒーで幸福を共有する。